ビッグデータ

機械学習とディープラーニングの違いとは

機械学習とディープラーニング。同じようで違う2つの技術について今回は紹介します。

まず機械学習について。機械学習はAI(人工知能)研究における一つの分野で、コンピュータに大量のデータと特定のルールを与えることでデータ分析の精度を上げ、新たなデータの分類や最良の選択を決めるためのものです。

例えば、インターネットショッピングにあるレコメンド機能では、無数の購入データとユーザー情報から新たなデータを分類し、その都度最適な商品をユーザーにすすめます。Aという商品を購入した人は同時にBという商品を購入することが多いため、A購入者にはBをすすめる、といった具合です。

他にも迷惑メール判断やコンピュータゲームなど、様々な分野で活躍しています。

機械学習には「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」という3つの分類があり、データ分析の目的に応じて使い分けられています。詳しい説明は「SEが知っておきたい機械学習の基本」で行っているので、ご一読ください。

では、ディープラーニングは機械学習と何が違うのでしょうか?

 

ディープラーニングとは

ディープラーニングは機械学習と同じAI研究における分野の一つであり、最大の違いは自ら学習するか否かにあります。さらに、ディープラーニングではニュートラルネットワークという、脳機能に見られるいくつかの特性を、コンピュータに実装しました。

例えば画像認識における機械学習では、分析させる画像1枚1枚に「赤いリンゴ」か「青いリンゴ」というタグを付けます。その際に「色に着目して区別する」という命令を人間が与えると、コンピュータは新しいリンゴの画像を分析する際に、それが赤いリンゴか青いリンゴかを判断します。

ちなみにこうした区別するための基準を特徴量といって、これを人間が決定することで、コンピュータは画像認識の精度を高めていきます。

一方のディープラーニングはというと、特徴量を人間が命令しなければならない機械学習に対し、自ら特徴量を探し出して、その性能を向上させていきます。つまり、大量の画像を取り込んでいくなかで「どこに目を付けて区分するか」を自ら学習し、人間からの命令がなくともどんどん賢くなっていきます。

りんごの画像の例でいえば、大量の画像の中から「リンゴには赤と青がある」や「丸みを帯びた形をしていてツヤがある」などの特徴量を見つけ出し、データを読み取るほどその精度が向上します。

ディープラーニングの実用例

現在、AI研究は第3次ブームの最中にあり、その中心に存在してるのがディープラーニングです。なぜなら、ディープラーニングの登場によってAIの知能は、10年分以上は飛躍的に向上したとされています。

では、ディープラーニングはどういった所で実用化されているのでしょうか?

 

AIが囲碁のプロ棋士に勝利

AIの記憶に新しいニュースといえば、Google DeepMindが開発したコンピュータ囲碁のAlpha GOが、世界トッププロ棋士に勝利したというものでしょう。コンピューターボードゲームにおけるAI対人間の、最後の砦といわれていた囲碁でも、2017年にAIが勝利を収めています。

参考:Wired「AlphaGo」という“神”の引退と、人類最強の19歳が見せた涙の意味:現地レポート」(https://wired.jp/2017/05/28/future-of-go-summit-day5/)

正確にいえば実用例ではありません。しかし、AIの発展を誇示するために重要なニュースだと言えましょう。

 

インターネットショッピングのレコメンド機能

レコメンド(おすすめ)機能とは、インターネットショッピングで商品を購入したりお気に入りにした際に、「他にもこんな商品が購入されています」といったコメントと共に、自動的に商品が紹介される機能です。このレコメンド機能にも実はディープラーニングが活用されています。

人の好みというものは言葉では表しづらいものであり、故に機械学習では購入情報をもとにユーザーの好みを把握することが難しくなります。その点ディープラーニングでは、言葉にしづらいものも自動的に学習してくれるために、レコメンド機能といった分野での活用が進んでいます。

 

オンライン翻訳機能にの精度向上

オンラインで使用できる手軽な翻訳ツールといえばGoogle翻訳。この世界的な翻訳ツールは、2016年11月にGoogle Neural Machine Translation(GNMT)という新しいシステムを導入し、そこではディープラーニングが活用されています。

GNMTを導入したことでGoogle翻訳は自ら改良し、より自然な翻訳に日々近づきつつあります。

 

AIが小説を書く

クエリーアイ株式会社というコンピュータテクノロジーの企画・研究・開発・サービス会社は、自動的に小説を書く「零(ゼロ)」というユニークなAIを開発しています。

零は、福沢諭吉や新渡戸稲造など、過去の著名な作家の文集を大量に取り込み、ディープラーニングによって学習させることで、まるで過去の文豪が再来したような作品を発表したAIです。

実際にAIによって書かれた「賢人降臨(けんじんこうりん)」はNTTドコモの電子書籍サービスで出版されており、現在のAIのレベルを知ってもらうためにあえて無校正で出版されたとのことです。

参考:クエリーアイ株式会社「クエリーアイが開発した人工知能「零」が書籍「賢人降臨」を出版」(http://queryeye.com/jp/news/20160824.html)

 

ディープラーニングのこれから

ディープラーニングという技術が開発されてからAIの知能は飛躍的に向上しました。しかし、あらゆる業界において活用できる段階かといえば、まだ限定的というのが現状です。GoogleやインターネットショッピングなどのWebを使用したサービス上では実用化が進んいるものの、営業分野など企業のビジネスを根底から支える領域に関しては、まだまだ実用化は進んでいません。

ただし、2045年にはAIの知能が人間を超えるという予測もあるので、近しい将来はAIによるビジネス活用は劇的に変化する可能性もあります。もしも皆さんの会社で「ディープラーニングを活用したい」というニーズがあれば、まずはどういった分野での実用化が進んでいるか、それを自社ビジネスに活用できるか、新たな実用化はできないかなどの基本から検討することをおすすめします。

レコメンド機能にディープラーニングを実装するといった一般的な実用化を行うにしても、ディープラーニングに関する知識をスキルを十分に確保した上で、適切な活用ができる環境を整えましょう。

 

まとめ

今回は人工知能とディープラーニングの違い。それとディープラーニングの概要について詳しく解説しました。ここ数年でAI研究が急激に進歩したことを背景に、今後はビジネスへのAI活用が進むと予測されます。実際に、業務システムにAIを活用した例なども多く、様々な業界でAIの可能性を模索している段階です。

そんなディープラーニングを導入するには、大量のデータを高速に処理するためのシステムも必要です。導入の際は、ODIPなど大規模バッチ処理システムの導入も、同時にご検討ください。

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