IoT

IoTを活用したユニークな7つの事例

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)をコンセプトに開発されている製品や、システムとして活用されているシーンは実はかなり多く存在します。
未だ一般化されていないものや製品化されていないものなど、挙げれば切りがなく既にITと私生活が繋がる時代はすぐそこまで来ているのです。

また、ビッグデータ時代とも言われている現代ビジネスにおいて、IoTはもはや無視できない存在となっています。
もちろんシステム開発企業に限った話ではなく、小売業など一般企業においてもIoTへの理解が欠かせません。

そこで今回は、国内を中心に世界におけるIoTを活用した7つの事例を紹介していきます。

1.adidas miCoach SMART BALL

2014年に商品化され話題となった「adidas miCoach SMART BALL」はご存知の方も多いと思います。
これはサッカーボールに搭載された”3軸加速度計“と呼ばれるセンサーがボールの回転数、回転方向、キックスピード、インパクト位置、飛行軌道といったデータを取得し、スマートフォンにインストールしたアプリでこれらのデータを可視化できるというものです。

これまで感覚に頼っていたキック/シュート練習を、一蹴一蹴データを可視化することで軌道修正していくことができます。

ボールの質感、重量、サイズ、飛距離などは公式ボールと同様であり、ユーザーはIoT製品であることを意識せずに使用できます。
また、専用充電器に置き1時間充電するだけで2,000キック測定できるので省電力にも注目です。

専用アプリにはフリーキックやブレ球のアドバイスをする機能もあり、楽しみながらキック練習に励むことができるポイントにも注目です。

参考:adidas公式ショップ

実はスポーツにIoTが活用されている事例は多く、近い将来ビッグデータによる戦略展開が当たり前の時代がくるとも言われています。

2.ハンブルグ港湾局/ドイツ

ハンブルグ港はドイツ最大の貿易港であると同時に、海に面していない内陸港としても有名です。
エルベ川の河口から100km上流に上った位置にあるハンブルグ港ですが、内陸部にあるため施設の拡張はできないものの10~15年後には物流量が2倍以上に増加するという課題が立ち塞がっています。

そこでハンブルグ港湾局はIoT活用した貿易システムを考案し、現在テスト段階に入っています。
その概要は製造業における「ジャストインタイム(※1)」と類似しており、いわゆるコンテナトラックの入港タイミングを制御するというものです。

コンテナ船の場合、船が入港しなければコンテナを積むことも降ろすことも当然できません。
この状況の中で、次々のコンテナトラックが到着してしまってはあっという間にヤードのキャパシティーがいっぱいになってしまいます。
従って、コンテナ船が接岸するタイミングに合わせて関連するコンテナトラックだけを入港させれば、ヤードに余裕を持たせコンテナの積み降ろしをスムーズに行うことができます。

このシステムを持ってコンテナの積み降ろしを全自動化するのが最終目標ですが、各コンテナトラックへのセンサー設置は全貿易会社への参加を呼び掛けるなど、これからも多くの課題が残っているIoT事例です。

参考:ハンブルグ港湾局公式サイト

※1:ジャストインタイムとは、製造業における“必要なものを必要なときに必要な分だけ生産する“という生産管理手法。

3.バルセロナ市/スペイン

IoTは世界中の自治体でも注目されており、IoT先進国と言えばスペインのバルセロナ市は外せません。
人口160万人のこの都市では、Microsoft社と提携しインフラ整備や市民に対するサービス提供、医療教育や交通においてビッグデータ分析を活用しています。

例えばスマートパーキングメータという機器は市内全域をカバーするWi-Fiと接続されており、ユーザーはリアルタイムで各駐車場の駐車状況を確認できるため、スムーズに停車場所を見つけることができます。

また、例年9月に開催される「メルセ祭り」では、市に対する問い合わせやホームページトラフィックが最大化します。
これらのデータを全てビッグデータとして捉える取り組みにより、“どの場所にどの施設を配置するか”などの検討に役立てているようです。

IoTとビッグデータがいかに密接な関係にあるかが分かる事例ですね。

参考:Microsoft事例

4.docomoスマートパーキングシステム

バルセロナ市のスマートメーターとはコンセプトが異なるものの、国内においてもIoT活用した駐車場事業が展開しつつあります。
それがNTTドコモが開発した「docomoスマートパーキングシステム」です。

「docomoスマートパーキングシステム」は車両の入出庫データを取得する「スマートパーキングセンサー」、通信モジュールを搭載したゲートウェイ機器、そしてセンサーから取得したデータを管理・分析するサーバから構成されています。

主な用途としては、ちょっとした空き地などの土地活用であり、従来のコインパーキングシステム導入コストを大幅にカットし、必要なときにコインパーキングを開設することができます。
日本には採算が合わないために活用しきれていない空き地が非常に多いため、これをフレキシブルに活用できるとなれば駐車場数が増加し慢性的な交通渋滞などを防止するというメリットがあります。

また、ドライバー視点で考えればバルセロナ市のスマートメーターのように駐車場の空き状況をリアルタイムで確認できるというメリットを受けることが可能です。

「docomoスマートパーキングシステム」2016年6月から試験導入がされ、2017年3月まで検証した後製品化される予定です。

参考:NTTドコモ報道発表資料

5.おかわりコースター

現在飲食業界において、全体コスト(工数)の約4%を削減できると注目されているのが株式会社エスキュービズム・テクノロジーが開発して「おかわりコースター」です。

これはLEDモジュールを搭載したコースターにグラスを置くと、これに反応したLEDから発されたランプ信号をコースターが受信し、コースターからキッチンのプリンターに情報が発生され伝票が出力されるというもの。

同社の調査によると飲食店において、全ドリンクメニューのおかわり割合は10%であり、「おかわりコースター」を活用することで4.2%のコスト(工数)削減に繋がるとされています。

また「おかわりコースター」ではコスト削減だけでなく、おかわりのしやすさから客単価向上の効果も期待されています。

参考:おかわりコースター公式サイト

6.tsubura.net(ツブラネット)

IoTは今や保育の現場にも導入されつつあり、これを実現するのがドロップシステムとVaniraが共同開発した「tsubura.net(ツブラネット)」です。

「tsubura.net(ツブラネット)」は普段ITデバイスに触れる機会が少なく、PCの扱いに慣れていないという保育士向けにApple Watch(※2)でアプリが提供され、ミルク/おやつ/睡眠/トイレ/お散歩といった時間を保育士が入力することで保護者はリアルタイムで子供の状況を確認することができます。

また、データ入力によって作られた保育レポートは管理者やユーザー双方がプリントアウト可能であり、園の方針決定や子供が成長していく過程をデータとして保管できるのも特徴です。

ちなみに、もともとは表参道にある保育施設「tsubura」向けに開発されたIoT製品ですが、アカウント登録すればあらゆる施設で利用可能です。

※2:Apple Watchとは、Apple社が開発してインターネット接続可能な時計型ウェアラブルデバイス。

7.Life Interview ~ライフログで見つける、未来の仕事~

こちらは転職サイトDODAと総合メガネブランドJINSの提携により開催されたプロジェクトであり、JINSが開発したメガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を活用して行われました。

概要としては「JINS MEME」を装着した就活生が実際に企業で面接を行い、センサーが認知したまばたきの回数、強さ、視線の移動、姿勢の位置などを測定した上で企業とのマッチングを図るというものです。

企業では予め理想の人材像のデータを取得してあり、そのシンクロ率を見ることで自社が求める人材であるかどうかを見極めます。

2016年5月時点でデータ取得は完了しており、8月には分析結果の発表、そして10月には実用化を目指しています。

参考:Life Interview~ライフログで見つける、未来の仕事~特設サイト

まとめ

いかがでしょうか?皆さんの知らないところで、ユニークなIoT製品は次々に開発されています。
そして着々と皆さんの生活に根を張っているのです。
今後も活用に注目が集まるIoTですが、今回の事例をもとにアイディアが浮かんだという方がいれば幸いです。

是非、IoTの波に乗りビジネスを拡大させていって頂きたいと思います。

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