超高速開発

おすすめの開発ツールを比較

システム開発にかかる工数削減など、他にも様々な導入効果を持つ開発ツール。ミック経済研究所が行った市場調査によれば、次世代超高速開発ツールの市場規模は2016年で518億円(前年比116.6%)、2017年は前年比121.3%で628.2億円に達する見込みです。

引用:日本経済新聞「ミック経済研究所、「次世代型超高速開発ツールの市場動向 2017年度版(更新版)」を発刊

深刻なIT人材不足など情報セキュリティ業界が抱える様々な課題を解決するために、開発ツールへの注目が着実に高まっているようです。

今回は、そんな開発ツールのおすすめと、選び方について紹介していきます。

おすすめ開発ツール比較

ODIP

ODPIは超高速開発ツールと大規模バッチ処理システムの為の開発ツールです。

まず超高速開発ツールというのは、GUIベースによる自動プログラミング生成を行うことで、システム開発にかかる工数(主に詳細設計、プログラミング、単体テスト)を限りなくゼロにすることで、開発期間を大幅に短縮します。そのため、必然的に開発コストも削減できる製品です。

システム開発の現場では、プログラムが開発者ごとに属人化している状況が少なくありません。属人化とは、特定の開発者のみがソースコードを管理している状態であり、開発者ごとに情報共有できていないために様々な問題が発生します。超高速開発ツールはプログラムを自動生成することから、属人化された状況も打破できます。

一方、大規模バッチ処理システムとは日夜行われているバッチ処理を高速に行い、同じく開発期間を短縮できる製品です。中でもODIPは「入力は何か」「加工は何か」「出力は何か」というユーザ仕様を、メタデータ(属性名称、コード名称など)で定義することによって、完全モデル駆動で大規模バッチ処理システムを構築します。

このように、ODIPは導入することでシステム開発にかかる工数の大部分を削減し、開発期間短縮とコスト削減、さらに品質向上を実現する製品です。

Wagby

Wagbyはノンプログラミングで業務アプリケーションを開発できる製品です。この製品の特長は、ソースコードを欠かずとも、細かいシステム設計が行えるため、複雑な機能を持つ業務アプリケーションも短期間で開発できるところです。

Webブラウザで詳細設計を入力し、ビルダがソースコードを自動生成します。さらに、Wagbyでは「カスタマイズすること」を前提にしているので、詳細設計を変更した際もソースコードを自動生成でき、業務アプリケーションの機能追加などにも迅速に対応できる製品です。

Wagby:https://wagby.com/product.html

GeneXus

GeneXusは南米ウルグアイのGeneXus S.A.社が開発した、アプリケーション自動生成ツールです。Wagbyと同じ、入力した詳細設計によってプログラムを自動生成し、短期間での業務アプリケーション開発ができます。

Wagbyと比較した場合の違いは、自動化する範囲にあります。アプリケーション自動生成後のカスタマイズを手動で行うWagbyに対し、GeneXusは完全自動化にこだわった製品です。そのため、ソースコードの手修正を行えない代わりに、推論エンジンや多数の機能など、他の製品にはないユニークな機能を備えています。

1989年の初版リリースから様々なアップデートが加えられ、コミュニティも活発なので開発者に優しい製品と言えましょう。

GeneXus:https://www.genexus.com/products-japan/geneXus-jp?ja

Web Performer

Web PerformerはノンプログラミングでWebアプリケーションを自動生成できる開発ツールです。WagbyやGeneXusと違って、業務アプリケーションではなくWebアプリケーションを開発する、という点に特徴があります。

Webサイト運営のために欠かせないWebアプリケーションは、セキュリティ脆弱性が多く、サイバー攻撃に狙われやすい場所でオープンソースの導入はできる限り避けたいところです。しかし、商用向けのWebアプリケーションとなると、継続的にコストがかかるため投資負担が大きくなります。

その点、Web Performerならば開発の難しいWebアプリケーションも詳細設計の入力のみで自動生成でき、定期的な改修によってセキュリティ脆弱性を保護できます。

Web Performer:https://www.canon-its.co.jp/products/web_performer/

開発ツールの選び方

世界に比べて開発ツール導入がまだ進んでいない日本。しかしながら、ユーザー企業の選択肢は年々増加しています。そのため、間違った導入によって失敗してしまうケースもあります。ここでは、そんな失敗を回避すべく開発ツール選びのポイントを押さえておきましょう。

何のための開発ツールか?を明確にする

開発ツールの導入失敗でありがちなケースが、目的なしの導入によるものです。開発ツールといえど、その種類や特徴は実に様々です。ソースコードの自動生成が得意な製品もあれば、Web PerformerのようにWebアプリケーション自動生成に特化した製品もあります。そのため、開発ツールでどんな課題を解決したいかを明確にし、導入すべき製品を絞ることが大切です。

オンプレミスか、クラウド対応か

最近では、Web上のプラットフォームで稼働するクラウド対応の開発ツールや、定期契約によって利用できるクラウドサービス型の開発ツールが増えています。インフラへの投資が必要なかったりと何かとメリットの多いクラウド対応。しかし、機能が限定的であったりと、必ずしもオンプレミスより優れているわけではありません。

そのため、自社にとってどの導入形態が最適なのかを見極めることも大切です。

ちなみにODIPはオンプレミスで稼働する超高速開発ツールであるものの、信頼の高いWebプラットフォームであるIBM SoftLayer上も稼働できます。従って導入企業の環境に合わせて、最適な開発環境を整えらえます。

サポート体制の確認

開発ツールを提供するベンダーが、どういったサポート体制を用意しているかも大切な選定ポイントです。導入後にトラブルが発生した際は、サポートを頼ることになります。この時、サポート対応の方法や時間帯が限定的だと、トラブル解決までに時間がかかるでしょう。そのため、サポート体制の確認も怠らないようにしましょう。

まとめ

最後に、開発ツールというのはシステム開発にかかる工数のすべてを削減できるわけではありません。削減可能なのはプログラム生成やバッチ処理など、定型作業が大半です。そんため、仕様設計などはやはり人の手によって行わねばならず、その点に注意が必要です。

ただし、定期作業を削減できれば、開発工数の大半を短縮できるということには変わりないので、IT人材不足などの課題を抱えていたり、スピーディかつ高い品質でシステム開発を行いたい企業はぜひ導入をご検討ください。

10人月分の作業も数分で完了可能なバッチシステムとは

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